【活動報告】当時者以外と考える多胎支援

□ 企業インターンシップ合同発表会

2月21日に、3大学の学生さんたちによるインターンシップ合同発表会が、尼崎市中小企業センターにて実施されました。NPO法人つなげるとしては、神戸大学内田ゼミのみなさんと連携した、という立ち位置で参加しました。『事業承継未定問題』『認知度の向上』『社内ルールの再整備による業務改善』『社内資源の有効活用による新事業創造』といった、あらゆる企業において考えるべきテーマについて、学生たちがゼミという授業の枠からも飛び出して、時間と労力を惜しむことなく投入した結果、これまでに見たこともないとても面白いプレゼンと中身のつまった課題改善への取り組みを見せてもらいました。

参加したことで、いろいろなアプローチ・プレゼンの仕方など新しい発見がありました。ただ、いちばんの収穫は、神戸大学内田ゼミの学生さんから、『多胎(ふたご・みつご)家庭が何に困っているのか』『どのような取り組みが必要なのか』を、当事者ではない目線から、彼ら・彼女たちの言葉で語ってもらえたことでした。

 

□ 双子を抱えるママたちの負担を少しでも楽に

2019年9月からスタートした、神戸大学内田ゼミとの連携。学生のみなさんは、多胎(ふたご・みつご)育児はもちろんのこと、単胎(ひとり)の育児についても、よくわからないという状況からのスタートでした。NPO法人つなげるとして、どのような問題・課題に着手し、どういった活動をしていこうと考えているのかを伝えました。そして、つなげるピアサポ養成講座・ふたごじてんしゃ試乗会を通して、いままさに多胎育児の真っただ中のママたちのリアルな声に触れてもらいました。そういった過程を経て、学生さんたちが自分たちの考えから導き出した課題解決に向けたテーマは、この2つです。これらの2つについて、どう解決するのか具体的なアイデアや、どうやって実現していくかも考えて、いままさに行動にうつしていく段階に来ています。

 

□ 当事者以外の人も巻き込んでいく

NPO法人つなげるとして、現在と未来の多胎(ふたご・みつご)家庭へ向けて、直接的に支援できるための活動をしてきました。ただ、今回学生のみなさんから出てきたアイデアは、日常生活の中での多胎家庭における困りごとを、社会全体に向けてしっかり発信していって、双子ママたちが生活しやすいあったかい環境を作っていこうというものでした。

日本における多胎(ふたご・みつご)分娩数は、全分娩数の1~2%です。むかしも、いまも、マイノリティ(少数派)なコミュニティです。数少ないピア(同じ境遇の人)同士が集まるふたご・みつごママたちのコミュニティで、ピアだからこそわかりあえる悩みや情報交換をしていますが、日常生活においてはふたご・みつごの実態を理解していない人たちばかりの中で過ごし、困ったことをなかなか口に出しづらい環境にあります。これは、多胎に関わらず、単胎(ひとりのこども)育児でも、公共施設や交通機関で「迷惑をかけちゃいけない」「まわりの人が冷たく感じる」といったように思いがちです。実際に、ぼく自身(大野)ふたごパパではなく、ひとり目の男の子を育てていたときに、そう思うことが少なくありませんでした。

今回関わってくれた学生さんたちは、きっとそういう状況に違和感を感じてくれたのだと思っています。「困っているといえないのはなぜだろう」「助けたいと思っているけれどよくわからない」そんなコミュニケーションギャップに気づき、多胎ママ・そうではない人たちが、自ら何かを発信しなくても、助け合える環境づくりが必須で、そのための仕組みや仕掛けづくりを、最初は小さくてもいいから行動していかなければならないという提案だと受け止めています。

今回の発表は一区切りではありますが、ひと段落したわけではありません。学生さんたちの中からは、ひきつづき活動をしていくという風に言ってもらい、とても心強いです。多胎家庭の人たちだけではなく、まったく関わりのなかった人たちも巻き込みながら、社会全体で多胎家庭の負担が少しずつ軽減できるように活動を進めていきます。これからもNPO法人つなげるへの応援・協力をどうぞよろしくお願いします。

 

内田ゼミの活動ブログはこちら

コメントを残す