【活動報告】2019/8/8 交通安全ワークショップ@芦屋
2019.08.13
みなさん、こんにちは。2019年8月8日に開催した『作って・遊んで・気づく交通安全ワークショップ』の活動報告です。
◆ 「作る」はやっぱり楽しい!
「あしや市民活動センター リードあしや」で実施した今回のワークショップ、参加してくれたのは小学校2年生から4年生までの5人でした。元々は、幼稚園や保育園のこどもたちを対象にしていた内容でしたが、小学生向けにはどうなのか試してみようと考え、基本的に同じ内容で実施しました。
手元にA3用紙のマップ、厚紙で車をつくります。それぞれ、色を塗ってもらうんだけれど、その色ぬりがとても丁寧で、びっくり!きれいに塗るだけではなくて、こだわりがすごい。8色しかない色鉛筆が申し訳ないくらい。楽しい時間を邪魔することはしたくなかったので、みんなの完成の声を待つまで、こどもたちとの会話を楽しみながら待っていたら、この時点で30分くらいすぎていました。
◆ こどもはいろんなことを見ている
幼稚園のときに交通安全は習った、小1のときに交通安全教室があった、と口々に。でも、なにしたかよくおぼえてないとか。でも、「青信号でも右左みてわたる」「車とか人とかいないか確認する」「手をあげてわたる」きっと、その交通安全教室だったり、親御さんたちから教えてもらっていることは、ちゃんと覚えているよう。
だけど、そんな感心するような言葉のあとに、耳が痛くなるような言葉。「大人はよく赤信号でもわたってるよー」「車とか人とか来なかったらわたっちゃうよ」
こどもは違うところ見ているようで、しっかり大人の姿を見ているんだよなー。「赤信号でもわたっている」に対しては、「赤信号わたったらどうなるの?」と返すことしかできない。そしたら、「ひかれる」「死んじゃう」という危険な認識ももちろんある。
「じゃあ青信号は安全?」と聞くと、「信号無視してくる人がいるから危ないときもある」という答え、小学生になるとこちらが想定している流れの1歩上をいくから、少し作り直さなきゃいけないなという気づき。
余談だけれど、パワポのアニメーションにもいろいろつっこみ。大人よりも子供のほうが、細かい部分にも厳しい。みんなごめんね。ちゃんと細心の注意を払って、きっちり作ります。
◆ みんなの知っている場所で探す
NPO法人つなげるで実施しているこのワークショップにおける最大のテーマは、『危ない場所を察知して、止まって、安全確認ができるようになること』です。なので、“止まれ”の標識に関するクイズや説明を、いちばん最後に実施しています。
今回、あれだけいろいろな発言をしてくれたみんなだけど、「見たことない」って言われたものだから、グーグルマップのストリートビューを使って探してみることに。
航空写真にもかかわらず、いまいる場所がここで、駅がここだ。と伝えるだけで、◯◯ちゃんのおうちあっちー。そこで探そうよー。またまた余談だけれど、みんなiPadとかPCの画面は、手で触ってスクロールするんだね。マウスとか十字キーとか探さないんだね。と、手慣れた操作を感心しながら、参加者のみんなのおうちの近くで、“とまれ”の標識を探すことに。
「ほんとだー、あるー」「ここにはない」「きづかなかった」という言葉、じぶんたちのよく通る道にも標識があることに気づくのは、ゲーム感覚で楽しかったのかなーと。やっぱりこのワークショップでつかうマップも、できるならば参加者に合わせたマップを毎回準備しないと、非日常的な教え方では効果が半減する気がしたので、ここも次回に生かす。
◆ 1回だけじゃだめだ
いまはまだ企画ものにすぎない、ぼくたちのワークショップ。自分たちが住む場所で、より安全に、自分たちだけではなく地域の人にも交通ルールやマナーを守ってもらえるようにするためには、どうすればいいのだろう。1回だけでは、誰も変わらない。こどもたちが学んでいる背中を、大人が逆にみることで、赤信号無視をやめなきゃと行動を変えてくれることを、本気で目指すのであれば、定期的な学びの場として、交通安全ワークショップをしていかないと、何も変わらない。
小学校まで歩く、友達の家まで自転車、いっけん慣れた行動のようだけれど、実際には交通状況も違えば、自分自身の体調も違っている。だから、つねに危険がどこにあるか考えないといけない。
そう、交通ルール・マナーを学ぶというのは、「危険がどこにありそうか考える=仮説思考」「どう回避するか考える=問題解決」といったように、自分の身を守れることにもつながるし、頭をとてもつかう、とてもいい教材テーマのひとつなはず。
“こども発信”でより安全なまちづくりなんかを、将来提案できてもおもしろいなと思う。
2019年8月13日
大野 祐一