NPO法人つなげる

Newsお知らせ

【誕生】新型コロナ多胎ピアサポートのおへやができました

ふたごのいえに、「新型コロナ多胎ピアサポート」のおへや(チャンネル)が誕生しました!

 

おはいりいただけるのは
・母子手帳確認で、多胎家庭であることが確認できた方でかつ、現在自宅療養中や完治された方のみ
です。

原因探しをする場でなく、注意していても罹患してしまう病気であることは共通の認識として、その上で、
・しんどさ、大変さを分かち合ったり
・必要な社会サービスなどの情報交換を行う
そんな場所として利用してくださいね

また、この場所では、医療相談やサービス提供には応じられませんのでご了承ください

ご希望の方は、公式LINE「ふたごのまち」よりお問合せくださいね

※2021年8月7日~15日まで事務局がお休みのため対応は16日以降となります

 

チャンネル誕生の背景

背景には、多胎児をかかえ、新型コロナに罹患したママからの切実な声がありました。

新型コロナウイルスに家族全員が感染。
社会資源を一切使えない、家に缶詰、乳幼児期の多胎児ならではの苦労…
経験したから見えた不安や困りごとの数々
「自分と同じ想いをしている人がきっといると思う、その人たちへの支援につなげられないか」
そんな想いで、お話を聴かせてくださいました。

■お話を聴かせてくださったのは…

東京都にお住まいの、3人の乳幼児がいる多胎ママ。
コロナ禍になり、ご自身は通常在宅勤務。ご主人は通勤、こどもたちは保育園で過ごす毎日。
一家全員が順にコロナ感染し、現在自宅療養中。

 

困ったこと、不安になったこと

■コロナ罹患を話せず、相談できるところがない

罹患したことは、近しい人、身近な人ほど話せませんでした。
身近でコロナ差別の例を見聞きしていたので、近所などで噂になってしまうのが怖くて。

保育園や職場の人事等には罹患を伝えたものの、やりとりの内容は、保健所からの指示内容、再登園の基準についての事務的な連絡が中心で、療養中の物的・精神的なフォローや、使えるサービスについての情報提供はありませんでした。
元々「今日から誰にも頼れないんだ。自分たちだけで何とかしなければ」とわかってはいたけど、
でも、実際に誰にも頼れないことを実感して、社会との間に大きな心の壁を感じました。
唯一話せるフォローアップセンターは、1日に1回だけ向こうから体調確認で電話がかかることになっていますが、こちらからかけてもつながらなかったり、資源を自分で調べるよう案内されたり、そもそも1日に1度も連絡が来なかったり、頼ることはできませんでした。

■子どもが胃腸炎に。何もできず見守るしかない。

療養中、子どもの1人が胃腸炎のような症状に。3日間、ごはんを食べられない状態でした。でもコロナ感染者を見てくれるところがなく、相談した病院からは救急車を呼んでくれ、と言われたけど、救急車を呼んだところで受け入れ先が見つからなさそうだと言われたり、で、たらいまわしに。
半泣きになりながらあちこち掛け合い、保健所からファストドクターというサービスがあるとやっと教えてもらって、わらをもつかむ気持ちで連絡しようとしました。
しかし、ここもパンクしていて受付が停止中。結局、時間だけが過ぎ、子どもは自力で回復しました。
「子どもがこんな状況だけどほっておいていいのだろうか…」何もできない、話せる人がいない、のは、普段なら気にしないレベルのことですら、とても不安に感じ、怖かったです。

■買い出しをお願いしてごめんなさい

療養中、近くに住む母にまとめ買いをお願いし、接触しないよう玄関先においてもらって受け取る生活でした。
うちは買い出しをしてくれる人が近くにいたからよかったけれど、症状が重かったり誰にもお願いできない場合は大変だと思います。なお、東京都などでは自宅療養者向けに配食サービスを提供していますが、乳幼児のいる家庭だと、食品ニーズも異なってくるはずです。
また、お願いしていた母が風邪気味になった時はとても落ち込みました。「うつしてしまったのでは」「心配させてしまっているのでは」と。「迷惑かけてごめんね」と謝っていました。でも、ごめんね、と言いながらも、頼るしかありませんでした

■多子家庭だからこその困りごと

3人の子どもたちをPCR検査に連れていくにも、子供を1人ずつタクシーで運ぶ必要があり、全員検査するのに合計3日要しました。
また、コロナの療養中は保育園にいけませんし、ベビーシッターや病児保育も使えませんので、親にとって育児や看護の負担はかなり大きいです。
自分も子どもも体調が悪い状態での食事の準備、食べさせるといったことも、とても負担でした。必死で作っても、子どもたちもしんどくてぐずぐずと食べてくれず、ますます辛くなったり。ベビーフードの買い置きがなかったことが悔やまれました。
また、職場復帰にもハンデがあります。家族が1人でも陽性判明した時点で、家族全員が自宅待機となるわけですが、もし兄弟が順に感染していった場合、待機期間の終わりはどんどん伸びます。つまり子供が多いほど待機期間が長くなる可能性が高いです。うちのケースでは、私も夫も3週間職場を休んでいる状況です。私は何とかなりそうですが、離職を迫られる人もいるのでは…。と思いました。
★★なお、私は普段在宅ワークなのですが、在宅ワークの場合にも、多子家庭だと不利な面があると感じます。家庭環境によっては、コロナで自宅療養中も多少は在宅ワークが可能だと思うのですが、うちでは、乳幼児3人の看護をしながらの仕事は、全くできない状況でした。職場や相手によっては、なぜ全く仕事ができないのか、理解してもらえない場合もあるかもしれません。★★

こんな支援があれば

物理的・直接的は支援はむりだと思いますが、
●乳幼児のいる家庭にベビーフードなどの配給
●相談に乗ってくれたり、話ができる場所
(ファストドクターなどがあるって、もっと早く知りたかった。順番待ちで利用できなかったけど、こういうサービスがあると知って安心した)

NPOつなげるにできること

「話せる人が欲しかった」という声をうけて、NPO法人つなげるでは、新型コロナ多胎ピアサポートチャンネル」を立ち上げました。 母子手帳の確認と氏名住所の確認ができた方で、自宅療養中や完治された方のみ、入室いただけます。

原因探しをする場でなく、注意していても罹患してしまう病気であることは共通の認識として、その上で、
・しんどさ、大変さを分かち合ったり
・必要な社会サービスなどの情報交換を行う
そんな場所として利用してくださいね

また、この場所では、医療相談やサービス提供には応じられませんのでご了承ください