【#非当事者から見える景色】無料提供に感謝を忘れずにいたい
2021.05.21
こんにちは、大野です。前回は、『TOCの中でも重要なコト』というテーマでブログを書きました。今回は、NPO法人つなげるで利用しているさまざまな非営利団体プログラムを紹介しながら、無料サービスについての所感を伝えられればと思います。
非営利活動を応援するITツール
「非営利活動法人 助成プログラム」って検索すると、けっこういろんなサービスが引っかかる。多くは助成金に関する情報なんだけど、ITツールを無料もしくは限定価格で提供してもらえるサービスもあったりする。ぼくたち、NPO法人つなげるでもいくつかのITツールを活用して、さまざまな情報管理やコミュニケーションツールを円滑に進めようとしている。
ぼくの記憶が正しければ、一番最初に使い始めたのは、サイボウズ株式会社が提供している『kintone』というITツール。。正直、これまでうまく活用しきれていなかったが、2021年に入ってからは、取り扱う情報が増してきたこと、取り扱う情報ごとに権限等の管理をしていかなければならないことから、活用イメージが湧いてきた。
通常利用しようと思ったら、1ユーザーあたり月額1500円(税抜)なんだが、非営利団体向けのチーム応援ライセンスを活用すると、900ユーザーを年額9,900円(税抜)で利用することができる。やっぱり、kintoneの良いところは、柔軟にいろいろな項目を設定できることや、権限管理などが容易なこと。もちろん、どんなITツールにも慣れが必要だけれど、スマホアプリがすでに用意されていたりと、ハードルはそこまで高くないのかなと。
また、機能のアップデートも頻繁にあり、どんどん使いやすい機能が増えてきており、こんなに便利なITツールが格安で使えるのだから、とてもありがたい。その他に使っているのは、コミュニケーションツールのslack(1ユーザーあたり960円)、デザインツールのcanva(1ユーザーあたり1,000円)など。これらは無料で利用させてもらえており、いまやいずれも欠かせないITツールになっている。
kintone -> https://npo.cybozu.co.jp/team
canva -> https://www.canva.com/ja_jp/canva-for-nonprofits/
slack -> https://bit.ly/3f4o7ez
日常に溶け込んでいる無料サービス
最も代表的なものでいうと、多くのスマホアプリは無料ダウンロードできるものばかりを利用している人が多いはず。NPO法人つなげるでも、「ふたごのへや」「ふたごのまち」で利用しているLINEなんかはその代表格な気がする。あとは、(NHKや有料放送はのぞくが)テレビ番組の多くは無料で視聴できるし、YouTubeも同様(一部有料コンテンツもあったりする)。「ググる」でおなじみのグーグル検索なんかも無料で検索できる。
「無料だから使っているのか」「無料で使わせてもらっているのか」それ自体は個人個人で異なってくるのだと思うけれど、そこに対して「使いにくいだの」「イケてないだの」と文句ばかりを言って、感謝がともなっていないのはお門違いな気がする。正直、無料サービスがあふれすぎていて、そこに甘えすぎているのかなと、それは自分自身にもあてはまる。
いまいちど考えたい無料提供しているもの
NPO法人つなげるが実施しているサービスとして「何を無料利用してもらっているのか」を考えたい。
「ふたごのへや」では、全国各地のいろんな双子・三つ子ママパパたちが意見や情報を交換できる場所を、無料で提供している。その場所を維持継続するために、双子・三つ子じゃない人が紛れ込まないためにとか、オープンチャットの中が荒れないようにとか、裏で動いているけれど、そこにはどうにかして活動資金をつけていかなければならない。場所を維持するために管理という役割はあるけれど、オープンチャット内の投稿やコメントは、参加者も管理者も分け隔てなく、ひとりのママパパとしての参加でいい。
「ふたごのへや」は、「自分はひとりじゃないんだ」「こんな場所があったんだ」くらいでいい。そういう気持ちになるための場所を、無料提供している。
普段何気なく使っているいろんな無料サービス。どうしても『無料』『ゼロ円』という文字に目が行きがちだけど、なんで無料提供しているのかなっていうところにも目を向けていければと。お金以外のカタチで、無料サービスに恩返しができればなと思う。