NPO法人つなげる

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【ピアサポ研修】第1回カウンセラーの聴き方_宮田智基先生

2021.06.11

A.活動報告

つなげるピアサポーター向けの内部研修に宮田智基先生をお招きし、つなげるが大切にしている「聴く」をテーマに全4回で学びを深めていきます。

研修内容は録画をしているので、リアルタイムで研修に参加できなかったピアサポさんや、今後仲間になってくれるメンバーも受講いただくことができます。

※令和3年度「キリン・地域のちから応援事業」助成金事業で実施いたしました。

 

第1回 カウンセラーの聴き方

 

開催日時 5月29日(土) 21時~23時半まで
方法   オンライン(ZOOM)
参加人数  23名(うち音声のみ参加 3名)

つなげるピアサポーターさんはみなさんが多胎児ママなので、日中も大忙し。
ということで、子ども達が寝てくれて、少し時間がとれるであろうという時間からのスタートです。

遅い時間から対応いただいた宮田先生に感謝です。

日中は仕事や家事育児でバッタバタなみなさんですが、研修中は疲れた様子はまったくなく、宮田先生のお話を前のめりになって聴く姿勢に、この研修を実施できて本当によかったと、心から思った中原でした。

せひ、今後もつなげるピアサポーターとして仲間に入っていただけた方は、スキルアップのひとつとして、ビデオ受講を必ずしてくださいね。

 

 

メンバーからの感想を一部ご紹介

 

自分の中に相手との共通項がない時、わたしでは役に立てないのでは?と、とても焦るのですが、今日先生が「共通しない人と会うと、知りたくなる」という言葉にもハッとしました。
今自分の中にある感情で共感できないなら、共感できる場面を探して聞いていいんだ。
そしてそれは相手を傷つけることじゃないんだなと学びました。

自分の中に無意識にある価値観・物の考え方などを認識して、私自身がどんなフィルターを持っているかを自覚する事も大切だと感じました。

自分の経験が時に聴く際の「フィルター」になってしまうというお話。それならば「ピア」である意味はどこにあるのだろう?と考えた時、「8聴く→2言う→8聴く・・・」の繰返しの中で、「2言う」時のみにその意味があるのかな、と解釈しました。

「共感出来ないことでも否定はしない」というのが難しいなと感じました。

先生の言葉で印象的だったのが、「相手の課題をどう整理してあげるかのお手伝い」という点でした。整理できるよう、与えられた、たった2の機会でボールを返さないいけないのは、とっても難しいことだと思いますが、そのことを知っているだけで、随分助けになるなぁと思っています。

共感して、相手の気持ちになるのも難しく、多分こうだろうという私の勝手な仮説をもとに話を聞いてしまう事も多く、気持ちを真っ白な白紙状態にする事も大切と思いました。

「無条件の肯定的関心」と「受容」、頭ではすごい理解できたのですが、やはり「言うは易し、行うは難し」、実際にやろうと思うと自分の考え感情が入ってしまうなぁと思いました。

思わず涙してしまった場面とは、「人は理解されることができた時、はじめて自分の居場所を確保できる」というメッセージでした。

自分の中の「普通」は他の人にとっては「普通」ではない。自分の価値観で判断しないということも忘れてはいけないと感じました。

聴くことが大切であることは理解していても聴いているつもりだったことも多かったと反省しました。こちらは聴いているつもりでもクライアントが聴いてもらったと感じなければそれは聴いたことにはならないということを改めて感じました。

気をつけているつもりでも、自分の価値判断(自分の経験があるからこその、固定観念や自分の尺度)で話を聞き感じてしまうところがあるので、まるっと相手の気持ちを受け入れる大切さを改めて感じ、反省しました。

ピアサポのみなさんが質問されたこと、それに対する先生の回答がとても勉強になりました。色々考えながら、参加させていただきました。

宮田先生が何度もおっしゃっていた「言うは易く行うは難し」が実感しているところではあったので、とても勉強になりました。後に「同調」という言葉もありましたが、まさにママさんから相談を聞く際は、この部分に当てはまっており、ここ最近脱却をしなければと考えてました。

とても勉強になる時間であり、宮田先生の語りかけを聴いていてとても心地よい時間でした。宮田先生が、声質、トーンも重要だとお話しされていた事を体感したのだと思いました。もっとお話しを聞きたいなと思いました。

つなげるピアサポの活動の中で戸惑うことや困難な場面が起きた時に、互いに共感しあったり一緒に振り返り学び続けることができる場所(先生が言われていたカウンセラーの「スーパービジョン」的な場所)を作りたいと思いました。

勉強会に参加してから、意識や接し方を変えようとしていますが、なかなかうまくいきません。思考のクセがすごいなーと感じます。先生のおっしゃる通り、言うは易し…ですね。

録画で見ました。その場で講義を受けているように、引き込まれました。ありがとうございました。8:2また2について、8:2できく。8:2も出来ないので、繰り返していくのは、遠く及ばないなぁと感じました。

 

講師紹介

宮田 智基(みやた ともき)
帝塚山学院大学大学院 教授
(公財)関西カウンセリングセンター講師

精神科臨床、学校臨床(中学校・高等学校)、学生相談臨床(大学生)、産業臨床(企業のメンタルヘルス)に従事し、様々な年齢層のクライエントのカウンセリングを行ってきた。対人関係精神分析、統合的心理療法、SNSカウンセリングを専門としている。
現在は、帝塚山学院大学大学院にて教鞭をとりながら、関西カウンセリングセンターの講師として、社会人向けのカウンセリング教育にも関わっている。