【#非当事者から見える景色】ボランティアは安い人材ではない、むしろ付加価値の高い人財
2021.07.16
こんにちは、大野です。2週間ぶりにこちらでブログを書きます。この2週間は、なぜぼくが双子・三つ子というテーマに関わるようになっていたのか、かなり個人的な視点で書いたため、NPO法人つなげるの中ではなく、個人のブログの中に書き連ねていました。(もしよければこちらもどうぞ)
起業という旗を立てる人へ(#1) – 覚悟と信念こそが独自性のあるモノ・サービスを産み出す|大野 祐一|note
起業という旗を立てる人へ(#2) – どれだけ『自分』と『お客様』を考え抜けるのかがポイント|大野 祐一|note
今回は、『ボランティア』という言葉にフォーカスを当ててみます。
ギフトを与える人=ボランティアさん
つなげるピアサポーター養成講座の中でもふれているのですが、NPO法人つなげるの中で活動はボランティア活動です。何が言いたいかというと、『雇用』ではないということです。自らの意思で、「こういうテーマで活動したい」「こういう人のために時間を使いたい」「この場所で活動したい」といった理由からスタートしており、「これをしてくれ」「なんでできてないんだ」ってことを言われることもありません。
もう少し踏み込んだことをいうと、時給という考え方が全く存在せず、最低賃金なんてまったく関係ないです。1日ずっとその活動に従事していも、お金が出ることなんて保証されません。自発的な行動がまず先にあって、その後に感謝の言葉や謝金などが発生します。『ボランティア』というのは、見返りを求めず、困っている人・コトに何かを与えることなんだろうなって解釈しています。
ただ、『ボランティア』だからといって、その人たちに支えられているNPO法人や団体が、その人自身を軽視していいという話ではないです。
ボランティアなのは個人の活動形態のひとつ
NPO法人つなげるには、理事・監事がいます。つなげるピアサポーターもいます。さらには、外部から支えてくださる多くの方々がいます。これらの人たちは、みんな『ボランティア』です。NPO法人として、寄付や助成金に頼る前に、こういった人たちがいるからこそ、活動に着手できています。理事だからやって当たり前とか、そういうことではなく、『ボランティア』でNPO法人つなげるを支えているという点では、みんなフラットな立ち位置なんじゃないかと考えています。
外部の方だから謝金を渡さなきゃいけないとか、スキルがあるから・理事だからといった理由で謝金の金額が大きいとかそういうことではなく、NPO法人つなげるとして、ひとりひとりの人に感謝の伝え方がその都度違うだけなのかなと思います。
ただ事業実施・継続という側面では考え方が違うと思っていて、事業自体も『ボランティア』だから、無償もしくは通常よりも価格帯が低くてもいいんじゃないのって発想にはならない気がしています。そんなこと言ったら、株式会社だって自分たちがやりたいからサービス提供しているわけだから『ボランティア』だろってつっこみをいくらでも入れれそうです。
『ボランティア』というのはあくまでも『人』の関わり方であって、事業形態のことではないです。
意識高く社会課題に取り組む人たち
あくまでもぼくの理解と定義の仕方を書いているに過ぎないのですが、『ボランティア団体』って言葉はぼくの中では存在しません。仮にあるとすれば、『ボランティアの人たちしかいない団体』です。そういう意味だと、NPO法人つなげるは『ボランティア団体』ではありません。
このブログを書いているホームページは専門の方にお仕事の依頼をしました。いろんな場面で、お仕事として依頼していることがたくさんあります。見積があって、合意があって、はじめて作業がスタートするものは、『ボランティア』ではないと理解しているからです。
でも、忘れてはいけないのは、その人たちが「なかなか収益化難しいだろうから、通常より安く請け負わせてもらいますね」という気遣いをしてくださることが多いことです。本当に感謝しています。きっとその減額するという部分は、『ボランティア』なんだろうなって。誰に頼まれるでもなく、自らの意思で。
ぼくたちがしてはいけないことは、「ボランティアの人ばかりだから安く仕事を引き受けてくれ」と言うこと。それをしてしまうと、自分たちの活動自体にも価値を下げられてしまう。『ボランティア』=安い人材ではなくて、意識高く社会課題に取り組む人たちの集団でありたい。そう思います。