【#非当事者から見える景色】多胎育児という言葉から逃げるな
2021.07.30
2019年度から3年連続で、神戸大学の内田ゼミに取り上げてもらっています。7月27日に、今年度の最終発表を聞きに行ってきました。テーマは、NPO法人つなげるの活動を、多胎支援活動を、どう社会で認知してもらうか、広報活動に関してでした。
毎年のことになるのですが、初回にNPO法人つなげるのことを簡単に紹介して、アイデアを出すタイミングで出てくる質問にいくつか答えて、多胎ママにインタビューをして、そこからは学生主体で考える時間、そして最終発表。たった数時間のインプット、いろいろな授業など学生生活の合間に考えてアウトプットをする、という中で、「アウトプットうまく出てくるのかな」「今年は少しテーマ難しいんだろうな」とか勝手に親心で不安が出てくるのですが、平気でその不安を払しょくして、期待値を超える最終発表をしてもらっています。
なんだろうな。問題の本質を捉える力というか、理解力がすごく高くて、自分の子どももあんな風になってくれればなと、これまた勝手に自分の子どものロールモデルみたいに、ゼミの学生を見ていたりもします。
最終発表の中で、いちばんハッとさせられた学生さんからのメッセージがあって、「この活動をずっと続けていくのなら、『多胎育児』って言葉を定着させるべきですよ」っていう話です。
学生の誰に聞いても、『多胎』って言葉をゼミが始まる前までは知らなかったはずなのに、多胎支援者側がけっこう頭を抱える『多胎』伝わらない問題に、しっかり見解を持つまでになっていることが、シンプルにスゲーなって。いつも、「双子・三つ子など多胎育児は、、、」みたいな文章をよく書いていて、チラシやポスターなんかでも、「多胎って伝わらないから、双子のほうがいいんじゃない?でも双子だけにすると、三つ子・四つ子・五つ子が、、、」っていう会話もけっこう当たり前。
なんか自分たちから『多胎』という言葉を社会から遠ざけているような気がしていて、頭を強く打たれたという感覚。
『多胎』っていう言葉を目にする機会を増やすことだって、多胎育児の認知・理解度をあげるために大切なことのひとつだって、気づかされた出来事でした。