グリコ 液体ミルク48,000本応援物資 受付開始
2020.05.15
きっとこの文章は自分にしか書けない。はっきりいって、完全外野の人間がいちばん幸せな瞬間を味わっている。それを少しでも、この文章を読んでくださろうとしている人にお届けしたい。そう真剣に願いながら、パソコンと向き合っている。
ぼくは、多胎育児の実態をまだまだ知らない
この文章を読んでいるほとんどの人が、「多胎」「単胎」という言葉になじみがないと思う。そもそも漢字変換しても、「多胎」こそ変換できるけれど、「単胎」はでてきさえしない。ふたご・三つ子・四つ子・五つ子など、それらを総称して「多胎」といっている。いっぽうで、ひとりの子どもを妊娠・出産することに「単胎」という言葉がある。ぼく自身が、「多胎育児」「多胎出産」という言葉に出会って、約4年半がたっている。
つらいなら、声に出せばいい。ができない
「つらいなら声に出せばいいやん」いまだにそう考える。けれど、だれにでも言っていい言葉じゃないことは理解してきている。ぼく自身、ひとりっ子で育ち、親にも兄弟がおらず(つまり、いとこがいなくて親せき付き合いもゼロ)、声に出さなくても、家族全員がじぶんひとりだけを見守っているという空間で過ごしてきた。つらい・困っていることに気づいてもらえなければ、すぐに言えばだれか大人が絶対にいたし。そもそも、気付いてもらえないというシーンに記憶はまったくない。こういう状況で、子供時代を過ごしてきたから、「多胎育児」という言葉に出会い、いろいろな実態を教えてもらった時、なんならいまでも理解できないことばかりだ。
「助けて!」と「助ける!」のどちらも見てる
「江崎グリコさまから、液体ミルクの大量寄付をいただけるかもしれない、それを多胎家庭に届けることができるかもしれない」そんなことをぼんやりと当法人の代表である中原から聞いていた。もともと、2020年3月末以降、ふたご・三つ子家庭における新型コロナウイルスの影響をどう受けているか調査を実施し、「どうにか助けてほしい」という声が自由記述にびっしりつまったリアルな実態(アンケート結果はこちらから)を目の当たりにして、『Amazonの欲しいモノリスト』を活用した寄付と支援の受付をスタートさせた。
48,000本の応援物資
「そんなにたくさん来るの?」正直な最初の感想、「いやいや余ったらどないすんねん」つづいての感想。「ぼくらだけじゃ届けられへんやん」というネガティブな心の声。ただ、どうすれば自分自身楽しいのかなと最近よく思い。「48,000本全部届けることができたら、なんかすごいんじゃないか」と動機はとても不純なのかもしれないけど、すぐに思考回路がそっちに向かった。正直、48,000円が財布に入っていることはあっても、48,000人も友達いないし、48,000ページの本も持ってないし、48,000まで数字を数えたこともない。要は、じぶんにとってとてつもなくでかい数字だなというのが、現在進行中の『グリコ アイクレオ 赤ちゃんミルク応援物資』プロジェクトだ。
協力者を全国に募る
どうやったら、48,000という数字に届くのか。「じぶんたちだけでは無理だ」という結論。どれだけ発信頻度を高めようとしても、コロナの状況下でオンライン渋滞を起こしている昨今の状況だと埋もれてしまう。ネームバリューがない!有名人の知り合いもいないし(いや、有名人にDMしてみようかなとこれ書きながら思った、やってみよう!)、そんな状況にあっても「この人の投稿はちゃんと見るんだよなー」っていうのが誰にでもあるはずだと思い、「そうか多胎サークルの運営者だったり、日ごろから困っている人たちに最適な情報をシェアしている人たちにも協力してもらおう」と思い立ち、素直に協力をお願い。(5月13日の正午に協力を依頼して、5月14日の正午までに50人の方が手をあげてくれた!ありがとうございます!)
「ご協力できればと思いご連絡いたしました」
「1歳の双子育児中です。代表者ではありませんが、取り次ぐことが可能です」
「ご協力できることがあればお手伝いさせて頂きます(^^)」
「Facebookは見る専門なんで、協力出来る事でしょうか…。1月31日に双子出産育児中です。」
「助けて」のはずなのに「手伝う」という声が
いままさに育児で大変なことがぼくにでも想像できるのに、「自分に何か協力できることがあれば、・・・・」という声がとても多く、そんな声が寄せられたらぼくはがんばりつづけることしかできないじゃないか、と勝手に思い込みながら、みなさんにご協力をお願いしたいコト・希望者のお申し込みフォーム・混乱がないように情報の整理(もちろんいたらないところもあるんだけど)を、3人のメンバーで27時半までやっていた。苦労自慢ももちろんしたいんだけれど、協力してくれるみんなとだったら48,000っていう数字が倒せそうな気がして、それにわくわくアドレナリンマックスで、やり続ける。(夜な夜な作業で、ねむねむで、イライラで、多少の衝突あるけど、いい感じの3人です)
(ほんとは、夜中の打ち合わせ風景を写真のせたいんだけど、女性陣ふたりがきっと嫌がるからやめておこう)
スタートしたばかり、走り続ける
お預かりした物資は、2020年6月6日までの賞味期限のため、実質のデッドラインは5月末。そこまでに、48,000をかぞえきらなきゃいけない。兎にも角にも、みんなで走り抜けたい。5月末に、また想いの丈を書こう。(乞うご期待!?)
最後にさらに真剣な話、新型コロナみたいな社会状況は今後も発生しうると考えていて、そのときに同じようなことができるかは「いま」にかかっていると思う。ここで、ネガティブな発言ばかり繰り返していたら、次のときにはほんとうに助けてもらえなくなるかもしれないし。ここで、じぶんも苦しいけれど、だれかのために踏ん張れる人は、きっとだれかに助けてもらうことが出来る。そして、助けてもらった人は、「ありがとう!」ってちゃんと言おう!その声が、次につながると信じている。
ぼくは、グリコさんに、「48,000本大切に預かったものを、無事に届けることができました。本当にありがとうございました!」って言わなきゃいけない。そのときに、みなさんからの「ありがとう!」もいっしょに届けたい。だから、協力をしていただいた方も・液体ミルクを受け取った方も、いろんな嬉しい声やハッピーになるような写真を送ってほしいです。責任もって、ぼくがしっかり記録に残して、グリコさんや次の世代につないでいきます!
これからが正念場です。いっしょにがんばりましょう!!
ハッピーな声こちらにお願いしますね!!
活動にご賛同いただける方は、ご寄付で支援いただけるとうれしいです。